アイ'エムセップは世界で唯一、溶融塩電気化学を専門とする研究開発型ベンチャーです

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緻密質炭素めっき ― 原理と量産化への取組み

緻密質炭素めっきの原理

(特許第5112010号)

産業技術の幅広い分野で、材料表面における高い耐食性と優れた導電性の両立が強く求められています。このようなニーズを満たす表面処理技術として、炭素質材料によるコーティングが提案されていますが、CVDやPVDなどの従来技術では、高い耐食性(緻密性)を保持しつつ、導電性や密着性において実用に耐える炭素膜は得られていませんでした。
アイ’エムセップでは、溶融塩中で電解を行うことで、被処理材表面に緻密で密着性に優れた導電性の炭素膜 「炭素めっき膜」を形成させることに成功しました。

具体的には、例えば、溶融塩中のカーバイドイオン(C22-)の陽極酸化反応を利用することにより、陽極である被処理材表面を非常に緻密な炭素膜でめっきします(下図(左))。
 陽極:C22- → 2C(めっき膜) + 2 e-
このようにして作製した炭素めっき膜の破断面のSEM写真を下図(右)に示します(試料を激しく変形させ、強制的に破断させています)。この炭素めっき膜は、sp2炭素とsp3炭素が存在する、非晶質でグラッシーカーボンに近い構造をしており、SEM観察やTEM観察からも非常に緻密な膜であることが確認されました。また、低硬度DLC膜と同程度の膜硬度を示しており、導電性の炭素膜としては十分な硬さを有しているものと考えられます。

溶媒塩中での炭素めっき反応の一例

緻密質炭素膜の強制破断面のSEM写真














複雑形状基材にも均一にめっきが可能

この炭素めっきは、電解浴である溶融塩と接触する基材の表面全てにおいて、電気化学的に進行します。例えば細管の内壁や、多孔質形状の入り組んだ内部であっても、一様に炭素めっき膜で被覆することが可能になります。

複雑形状基材にも均一に炭素めっき

炭素めっき処理の量産化への取組み

アイ’エムセップの炭素めっき膜は、さまざまな分野・用途でご注目頂いておりますが、炭素めっきサンプルのご提供については、これまでビーカーセルサイズ(5 cm×5 cm程度)となっておりました。現在、より大型のサンプルのご提供に対応するため処理装置の大型化を進めており、A4サイズ程度までのサンプル提供が可能となる予定です。
また、ロール・ツー・ロール方式での連続処理装置(試作機)の開発計画も進めており、より多くのお皆様にアイ’エムセップの炭素めっき膜を供給することが可能となりますので、ご期待下さい。