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溶融塩キャパシタ

大規模蓄電を可能にする超大容量の次世代キャパシタ

「キャパシタ」の電解液といえば水溶液や有機溶媒が一般的ですが、そのエネルギー密度は現状の電気二重層キャパシタで5〜8Wh/kg程度(ハイブリッドキャパシタでも20Wh/kg程度)であり、従来の高性能な二次電池(リチウムイオン電池では現状で100〜150Wh/kg程度、ナトリウム−硫黄電池では100〜120Wh/kg程度)と比較して非常に小さい値となっています。

これに対し、例えば、上記の多孔質炭素膜を溶融塩中で電極として使用すると、その単極容量密度は現状でも400F/gに達する場合もあります。今後の開発次第で500F/gや1,000F/gといったような超大容量が可能となれば、大規模蓄電への展開が期待されます。

体積エネルギー密度と体積出力密度との関係

図 体積エネルギー密度と体積出力密度との関係(Ragone プロット)

長期の蓄電も可能な熱起動型溶融塩キャパシタ

(特許第4884326号)

この溶融塩キャパシタについて、充電状態を維持しつつ電解質塩を冷却固化させると、再度溶融させた際に固化前の充電状態を維持している現象が見出されました。これにもとづき、高エネルギー密度を有し、電解質塩を固化させることで常温での長期蓄電が可能であり、必要時に加熱再起動できる革新的デバイス「熱起動型溶融塩キャパシタ」を提案しています。

この「熱起動型溶融塩キャパシタ」の動作原理の一例を、下図に示します。
起動時には電解質塩は溶融した状態にありますが、貯蔵時には、充電状態のまま電解質塩を固化させます。電解質塩が溶融した状態で蓄えた電気エネルギーは、電解質塩を冷却固化させても安定に保持され、デバイス自体は不活性となるので、きわめて長期間にわたる電力貯蔵も可能になります。

熱起動型溶融塩キャパシタの動作原理

図 熱起動型溶融塩キャパシタの動作原理(一例)

充電放電繰り返しテスト
図 電解質塩の固化・再溶融を経た100サイクルの充放電試験における充電容量、放電容量の変化(上)、および充放電効率(放電容量/充電容量)の変化(下)
LiBr-KBr-CsBr、300℃(昇温時)、150℃(降温時)、使用した多孔質炭素膜電極の単極容量密度は約420 F/g